PJCS予選に参加した皆さん、お疲れ様でした。
INCのように参加賞がなく、当然参加賞目当ての初心者もいないので、終始真面目な構築と当たる厳しい環境だったと思います。
全4回の予選を終えて本選を通過することができなかったので、実績ある構築というわけではないですが、考察の結果を残しておきたく記事を書こうと思います。
構築経緯
4月中旬のいわゆるRinya Sunが流行り始めたころ、ぼくは初手のリザードンを何もさせず落とすことに執心していました。いろいろな初見殺しを考えたのですが、INC Apr.ではスカーフ+ダイロックを組み込んだ構築を使用しました。
INC Apr.
さすがに最速スカーフゴルーグの性能が尖りすぎてて最終1985位という渋い結果だったのですが、ディアルガがどういうポケモンなのかを学ぶことが出来ました。
ディアルガは火力が高い反面火力バフを使えないので、初手ですてぜりふやかいでんぱ、バークアウトなどを食らうとダイマックスを凌がれてしまいます。また、性能の大部分をダイマックスに依存していて、ダイマックスが終わるとほぼ置物です。
こういった特徴から、ダイマックスターンをフルに活かせる構築を目指しました。
は確定。まず、他のディアルガユーザーがよく採用していたを採用し、このゆびとまれでデバフ技をディアルガに向けないことを目的としました。同時に、詰めの盤面でザシアンオーガグラ黒バドを広く相手にできるも採用しました。
続いて、ここまででリザードンが苦しいので誘ってカモれる枠を考えました。壁ヨロギまで考えるとがんぷう+ダイロックを打たないといけないので、がんぷうを打てるポケモンが候補になります。
最初に考えたのは、でした。ガオガエンを牽制しつつ、ワイドガードでバークアウトを防ぐことができます。しかし、すぐ倒れることと、タスキとダイロックの相性が絶望的に悪いことから採用を見送りました。
代わりに、スカーフ悪を採用しました。すぐ倒れてしまうのは同じなのですが、あんこくきょうだと特性が桁違いに強く生存したときのアドバンテージが大きいこと、詰めの場面でも活躍できることが決め手でした。
最後に、まだバークアウトが相当キツイこと、に対してトリル下で粉打たれてるだけで負けることから、くろいきりを採用して構築を完成としました。
構築名はフェアリータイプが三体という偏った構成から。
個体解説
ディアルガ
・もちもの: いのちのたま
・実数値(個体値): 193(140)-x-151(84)-222(252)-121(4)-114(28)
・技構成: ラスターカノン/ときのほうこう/だいちのちから/パワージェム
・調整意図:
- S: S↓最速100族抜き
- C: 最大
- HB: 断崖×2+珠ダメを概ね耐え
主軸です。
ダイマックス中のパワーには目を瞠るものがあり、HDに大きく割かないガオガエンはドラグーンで一撃など、等倍ドラグーンは多くのポケモンを確定一発に押し込みます。
予選では全ての試合に選出し、ダイマックス率は100%でした。信頼しすぎていた感さえあります。
一生ダイマックスが終わらなければいいのにと思いますが、もとに戻るとすぐザシアンの聖剣で縛られるのが哀しいです。
4つ目のわざとして、リザードンを初見殺しするためにダイロックを搭載しましたが、ふぶき、まもる、トリックルームなど色々な選択肢があると思います。
そういえばLEGENDアルセウスまだガチグマと仲良くなるとこまでしかやってない...
トゲキッス
・もちもの: リリバのみ
・実数値(個体値): 191(244)-x-134(148)-140-165(116)-100
・技構成: マジカルシャイン/このゆびとまれ/てだすけ/まもる
・調整意図:
- HB: リリバ込みでザシアンの特化きょじゅうざん耐え
- D: 11n
かつては白い悪魔として恐れられていたこのポケモンも、今では味方への攻撃を肩代わりしたり、味方を手助けをするようになった——
というわけでサポートのトゲキッスです。ディアルガが特に打たれると厳しいダイアースを無効化・牽制することができます。
しかしながらこの環境では耐久が心許ないことに加えて、当たったのが黒バドザシアンやオーガザシアンだらけだったためにダイアースを透かすという役割を果たせないことが多かったです。
この枠をより環境にあったポケモンに変えていればもっと勝てたのにと思うと悔しい。
選出率は10/40
ザシアン
・もちもの: くちたけん
・実数値(個体値): 191(188)-231(156)-137(12)-x-136(4)-187(148)
・技構成: きょじゅうざん/じゃれつく/せいなるつるぎ/まもる
・調整意図:
- なんかサークルメンバーが考えたのパクっただけなのでA=11nしか分かりません。
本ルールの最強ポケモンです。全試合で選出しました。
ディアルガ系統の構築だと黒バドを採用するものもありますが、ガオガエンやイベルタルにたいして勝てることがあることを考えてザシアンを採用しました。じゃれつくを外さなかったのでえらい子です。
なんで調整しらんねんて感じですが、もともと陽気ASを使っていて最速じゃなくていいな~と思っていたところに調整が舞い込んできたので思考停止で採用しました。
余談にはなるのですが、このサークルメンバーの彼( @tomoka_poke )がポケGOの方でPJCS出場権を獲得したそうなのでみんなで応援しましょう!がんばれ~!
ゴリランダー
・もちもの: おはなのおこう
・実数値(個体値): 193(140)-187(196)-127(132)-x-95(36)-106(4)
・技構成: グラススライダー/10まんばりき/ねこだまし/まもる
・調整意図:
- A: 11nかつ、H252B4オーガに最高乱数切って一撃
- H: フィールド回復効率意識の16n+1
- HB: ザシアンのきょじゅうざん耐え
これも彼の考案した調整をパクりました...
火力のある先制技を使えるため、入れておくと縛れる機会が増えて楽に立ち回れるのがよいところです。
対戦していて黒バドからの被ダメをもっと抑えたいと感じましたが、チョッキだとカイオーガが一撃で落ちないことがあるほか、まもるのおかげで勝てる試合もあったのでどちらが良かったのかは今も分かりません。
選出率は高く30/40です。
カプ・レヒレ
・もちもの: たべのこし
・実数値(個体値): 177(252)-x-165(116)-116(4)-158(60)-115(76)
・技構成: マジカルシャイン/いやしのはどう/くろいきり/まもる
・調整意図:
- S: ディアルガの実数値+1
- H: 最大
- B: 11n
本構築最後のピースであり、白バドパルキア戦での活躍はMVPと言っていいほどでした。
とくにくろいきりという技が強く、白バドのような自らにバフをかけまくるポケモンに対してとても有用に働いていたと思います。弱点保険ダイアースを耐えてくろいきりするの気持よすぎてほぼイキかけました。
ほかにもディアルガより先にくろいきりすることでもらったデバフを無効化したり、ザシアンに打つことで実質特性いかくになることもできます。
サポート一辺倒のレヒレは初めて使いましたが、癖になる性能でした。好きです。
選出率はもっとも低い9/40ですが、しっかり活躍してくれました。
ウーラオス(いちげきのかた)
・もちもの: こだわりスカーフ
・実数値(個体値): 175-200(252)-121(4)-x-80-149(252)
・技構成: あんこくきょうだ/インファイト/がんせきふうじ/てだすけ
・調整意図:
- よくある意地AS
この構築の歪みを一点に引き受けた悲しきポケモンです。
Rinya Sunのようなグラリザ構築に対して選出して、グラリザかロンゲリザならリザードンにがんぷうを打ちます。ガエンリザならグラ引きか猫か択ですが、てだすけすることに決めていました。(結局その場面は訪れませんでしたが)
意地っ張りなのは火力を重視したことと、Sに補正をかけなくても最速黒バドを抜けることが理由です。意地の火力によってあんこくきょうだ+ドラグーンでチョッキボルトロスが落ちますが、スカーフ最速オーガを抜けてなくて負けたこともあるので一長一短でした。
随所でこのポケモンの強さが垣間見えたので、それを強い型で使えなかったことが申し訳ないです。でも、おかげでしっかりグラリザには勝てました。ありがとう...
結果と戦績
結果は26勝14敗でした。最高レートは1712、最終レートは1674です。
禁伝の組み合わせ別で見ると、
黒バドザシアン...8勝3敗
オーガザシアン...5勝4敗
白バドパルキア...2勝1敗
イベルザシアン...2勝1敗
グラザシアン...2勝1敗
イベル黒バド...1勝1敗
黒バドオーガ...2勝
グラオーガ...1勝
日ネクイベル...1勝
ルギアオーガ...1勝
イベルレシラム...1敗
ホウオウザシアン...1敗
キュレムザシアン...1敗
ルナアーラザマゼンタ...1勝
となっています。オーガザシアンに対しては負けないくらいの自信を持っていましたが、レートが高くなるほどオーガを選出しなくなる人が増え、ゴリランダーを通せないことが多くなっていきました。
また、黒バドやイベルなど一致技がディアルガに等倍でバークアウトを覚えるポケモンは対策したにしろキツイと考えていたので、勝ち越せてよかったです。(とはいえ対イベルの戦績は渋いですが)
最後に
改めて、お疲れ様でした。そして予選抜けした方々おめでとうございます!
剣盾のINC Feb.2020からダブルバトルを始めて、いつのまにか2年が経っていました。WCSやJCSの出場者が周りにいる恵まれた環境のなかでダブルをしてみたいと思い立ち、今では近いレート帯でわちゃわちゃできるまでになりました。サークルのメンバーと励まし合いながら潜るのはほんとうに楽しかったです。
初めていきなり上手くなるような真似はできませんでしたが、ちょっとずつ進歩してきたその成果を戦績に残せたかなと思います。
しかし同時に、予選抜けできなかった悔しさも多いにあります。来年度のVGCは次回作だと思うので、そこでリベンジしたいです!
それまでは、大学院を無事卒業して就職できるようリアルの方にも注力していこうと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
おまけ