【構築経緯】
長いので注意!読み飛ばしても大丈夫です(たぶん)
種族値低めのプールは好きなのでやることに。
もとからちょいちょい考察をしていたが育成する暇もないところ、サークルの後輩のこげ(AKP|こげぱん🍎 (@kogepannachan) | Twitter)が仲間大会を開くというので、とりあえず荒波に揉まれてみることにしました。
トップメタっぽいなあというで突っ込んだところ、にを合わされ、オーロンゲが何もせず倒れていった試合がありました。
ロンゲは間違いなくトップメタだという考えがあったので、仕事をさせず処理できるマタドガスはそこに刺さっていくだろうという可能性を感じた瞬間でした。
このような経緯でマタドガスに興味を持ちましたが、ただドガスとドラパを並べるのでは面白みに欠けるので、なにかできることがないかな~とGoogle先生に質問。
「面白そうな構築、あるやないかい...!」
引用先を見ていただければ詳しい解説が読めます。
簡単に解説すれば、当時流行っていたエルフーンによるおいかぜ構築に対して、かがくへんかガスでいたずらごころを無効化しつつ、スカーフバイバニラのこごかぜ+最速マタドガスの毒技で何もさせずアドバンテージを取っていく構築です。
この並びを使えばマタドガスにダイマックスを切る行動を正当化できるし、面白さ100点じゃん!ということで、構築の方向性は決定しました。
次に、ダイマックスマタドガスの隣ですばやさ操作をするポケモンの選定にとりかかります。
満たしてほしい条件は、
- スカーフを持った状態で最速ドラパルトより先に行動できること。
- 火力がある程度あること(マタドガスの火力が不安なため)
- ダイマックスドラパルトの攻撃を一回耐えること。(最速マタドガスがすばやさ1段階下降の最速ドラパルトより遅いため、できればすばやさを2段階下げたい)
です。ちょっとハードルが高く、こごえるかぜを使うポケモンはドラパルトに弱点を突かれるか火力に欠けるかでした。
無効タイプがないのでできればこごえるかぜの方が良かったのですが、エレキネットを使えるポケモンにまで広げて調べてみると、デンジュモクがこの条件を満たしてくれるのではないかと気付きました。ドラパルトの攻撃を耐えるには耐久に努力値を振らないといけませんが、割り振る余裕がない特攻はもともとの異常に高い種族値で補えています。
また、ドラパルトを採用することもこの時点で決めていました。ドラパルトにぼうじんゴーグルを持たせれば、デンジュモクの上からの範囲技と合わせて相手のいかりのこな+トリルをいきなり阻止することができます。こういう意表を突く攻撃はぼくの大好きな戦術です。
さらに、ダイマックスドラパルトはマタドガスと並べても強力です。隣に並ぶマタドガスはふつうはおにびやちょうはつを採用した補助的な型が多いですが、ダイマックスを前提とした攻撃的な型でもその強さは変わらないと考えました。
加えて、ドラパルトと並べることで、選出段階でマタドガスのダイマックスを予想させない効果も期待しました。(もともと予想しないとは思うけど)
ここまでで、先発の並びのパターンを考えてきました。したがって、残りの枠で後発に出して強力なポケモンを採用する必要があります。
このうち1匹はミミッキュですぐに決まりました。その強力さはみなさんご存じの通りだと思います。
この4匹では、デンジュモクに猫トリルを合わされたり、まねっこトリルされるなどでトリックルームを展開されたときにしんどすぎるであろうことが課題です。
このためにトリックルーム下で活躍できるブリムオン、ギガイアス、ダダリンなどをピン挿しすることも考えましたが、選出してトリックルームを展開されなかったときや、盤面に出たタイミングでトリックルームが枯れたりしていると動かしにくそうなのがイヤでした。
相手もトリックルーム下でエース運用してきそうなこれらのポケモンに強く、トリックルームがないときでも動かしやすいポケモンがいないか探していたところ、ギルガルドがヒットしました。
決して一方的な有利を取れるポケモンではありませんが、シールドフォルムの高い耐久とキングシールドでターンを稼いだり、相手の抜群技を耐えてじゃくてんほけんを発動させ下から抜群技で切り返していく動きができます(ダイマックス状態を考えています)。トリックルームやじゃくてんほけんは、味方のミミッキュで能動的に起動していけるのも便利です。
上で列挙したトリルエースと違って、トリックルームがない状態でも、高火力のかげうちで負荷をかけていくことができます。
構築最後の一匹は、ゴーストタイプの一貫がきつすぎることを勘案して、ノーマルタイプのポケモンを採用することにしました。
この枠については、こごえるかぜを使えてすばやさも耐久もそこそこあるシルヴァディを選択しました。
結果として、かがくへんかガスで特性が消えても意図通りの活躍ができるポケモンか、かがくへんかガスの影響を受けない特性を持つポケモンを多く採用できました。マタドガスを軸とした構築としては、かなり美しい並びになったんじゃないかなと思います。
ブログタイトルは粉トリル絶対許さん委員会ですが、メインプランはあくまでマタドガスのダイマックスです。
【個体紹介】
マタドガス
・もちもの: たつじんのおび
・実数値(種族値): 141(4)-x-141(4)-150(252)-91(4)-111(244)
・技構成:マジカルシャイン/ヘドロばくだん/ねっぷう/まもる
・調整意図
- S: S-1最速サザンドラ抜き
- C: 最大
- HBD: 余り
構築の軸、自慢のCSマタドガスです。
前述のとおり環境の種族値が高くなく、オーロンゲやギガイノラゴンの並びをはじめとして特性に依存した強さを持つポケモンが多いと考え、軸として選びました。
ダイマックスを使うのが基本の動きなので、技範囲の広い3W+まもるの構成にしています。
もちものはダイマックス時の制圧力を高める達人の帯ですが、ガオガエンに対してダイフェアリーのダメージが足りないので、いのちのたまでもよかったかなと思います。
オーロンゲの上から行動できるのがめっちゃ偉いです。
ドラパルト
・もちもの: ぼうじんゴーグル
・実数値(努力値): 163-172(252)-96(5)-x-95-213(252)
・技構成:ドラゴンアロー/ゴーストダイブ/そらをとぶ/まもる
・調整意図
- S: ミラーを考えて、最速
- A: じゃくてんほけんではないので、Hは振らずAに
- B: 余り
粉トリル絶対許さん委員会の委員長。
対ガチトリルにデンシュモクと合わせて初手で選出し、デンシュモクの範囲技でタスキ削りや皮破りを行ってから、いかりのこなガン無視のダイホロウでトリラーを爆発させます。環境のトリックルーマーのうちゴースト技で弱点を突けないのがウツロイドとカラマネロのみなのでできる戦術です。
技構成はダイマドラパとして標準的な3W+まもるです。ダイウォールの媒体枠のまもるはおにびやバトンタッチでも面白そうでしたが、かげうちによる縛りを逃れるという観点でまもるを選択しました。
デンジュモク
・もちもの: こだわりスカーフ
・実数値(努力値): 175(132)-x-98(52)-202(68)-92(4)-148(252)
・技構成:エレキネット/ボルトチェンジ/マジカルシャイン/10まんボルト
・調整意図
- S: 最速
- H: 16n-1
- B: 陽気A252振りドラパルトのダイホロウを耐えるまで
- C: できるだけ高く
- D: 余り
マタドガスのサポート役です。
かがくへんかガスによって、魅力であるビーストブーストが消えてしまうのがちょっとしたアンチシナジーですが、火力は隣のダイアシッドで補強できるということで妥協しました。
その他の役割として、範囲技による削りや、アーマーガアで詰まないようにする役割があります。
物理耐久方面はダイマックスドラパルトを意識したものですが、珠を持っているとダイホロウが不利な乱数になっているので、HやCに振っている努力値をBに回したほうが良かったと思います。切りのいいHP実数値にこだわりすぎました。
シルヴァディ
・もちもの: とつげきチョッキ
・実数値(努力値): 201(244)-x-116(4)-117(12)-116(4)-160(244)
・技構成:バークアウト/こごえるかぜ/10まんボルト/トライアタック
・調整意図
最後に構築に入ってきたポケモンで、そこそこある耐久からデバフを撒くのが役目です。コントロール系の構築に対して選出して試合のテンポを合わせたり、ブリムオンにバクアをぶつけて弱体化させたりします。
また、ドガスジュモクの並びで不利をとるワルビアルに対して、上からこごかぜを入れてS関係を逆転させダイフェアリーを通すこともできます。
バクア・こごかぜはコンセプト、10まんボルトは重いアーマーガアへの打点、トライアタックはタイプ一致打点として採用しました。
調整の結果火力に欠ける配分になり、デバフをかける以外の役割を果たせなくなったのが反省点でした。活躍した試合もありましたが、もっといいポケモンがいるような気がします。
ミミッキュ
・もちもの: アッキのみ
・実数値(努力値): 161(252)-156(252)-101(4)-x-125-90 ※S個体値ゼロ
・技構成:じゃれつく/ゴーストダイブ/トリックルーム/かげうち
・調整意図
- S: 最遅
- A: 最大
- HB: 総合耐久が高くなるように適当に振り分け(もうちょっといい配分があるかも)
後発の行動保証+トリックルーム起動役の万能ポケモン
タイプ一致のじゃれゴダと先制技のかげ、能動的にトリル展開するためのトリルを採用しました。ゴーストダイブは珍しいように思われますが、読まれづらく、技を透かしてアドバンテージをとれることが多くて楽しかったです。
もちものをなんとなくアッキにしたのですが、発動しても行動回数に影響することが少なかったような気がします。数の多かった珠が結論だったのかな...と思います。
また、アッキのみとのシナジーを考えて、ドレインパンチを採用しても良かったかもしれません。ダイナックル媒体や重いキリキザンへの打点としての役割も期待できそうです。
ギルガルド
・もちもの: じゃくてんほけん
・実数値(努力値): 165(236)-112(252)-161(4)-x-161(4)-82(12)
(※実数値はシールドフォルムのときを参照)
・技構成:アイアンヘッド/せいなるつるぎ/かげうち/キングシールド
・調整意図
- A: 最大
- S: ミラー意識
- H: できるだけ高く、奇数
- BD: 余り
後発のスイーパー(?)兼、トリル構築のエースと打ち合うポケモンです。
ダイマックスしたときの爆発力を考えて、もちものはじゃくてんほけんです。相手のダイマックス弱点技をキングシールドやダイマックス状態で受けて切り返していくほか、ミミッキュのかげうちで起動することもできます。
技構成は、フォルムを適切に変えて実質種族値を高められるキンシ、先制技のかげうち、タイプ一致のアイアンヘッドと、最後の枠にはガオガエンやキリキザンに打てる格闘技のせいなるつるぎです。打ったあと耐久が下がるのを嫌ったので、インファイトは採用しませんでした。
A特化のかげうちの威力がかなり高く、耐久の数値も申し分ないので、遅いすばやさにかかわらず後発での対面性能がありました。個人的にはもっと使われてもいいポケモンだったんじゃないかなと思います。ミミガルドでかげかげをミミッキュに集中していきなり落とすのが読まれにくくて楽しかったです。
【選出パターン】
基本的に、ドラパルト、マタドガス、シルヴァディは先発に出さないと弱いため、後発では出さないように意識します。
後発にはミミガルドが強いですが、物理耐久の高いポケモンが見えたらデンジュモクを検討します。
先発:
後発:
から選出を決めるようなイメージでした(もちろん時には柔軟に対応します)。
【重いポケモン】
【戦績 & 振り返り】
結果は、最高レート1674、最終レートは1660の224位でした。細かい勝敗は記録してませんが、16-5くらいの戦績だったと思います。
21戦少なすぎやろって感じですけど、1日目は構築組むのに費やして2日目はライブに行ってたのでトリリリやったのは実質1日です。CYaRon!ちゃんめっちゃ近くてサイコー
レート1700代のプレイヤーにも5分で戦えてたので、もうちょっとやれば上を目指せたのかな、と思う反面、記事を書いていて構築の粗さを感じ、これではまだ構築もプレイングも上手い人には勝てないなとも思います。
何にせよ、自分はポケモン対戦のなかで勝つこと以外に
①他の人が試していないオリジナルのアイデアを形にすること
②対戦相手をビックリさせること
に面白みを感じているので、今回の構築はかなり満足のいくものになりました。(もとのアイデアこそ他人のものですが)
これからも、楽しい構築を作りながらより高い順位をとれるよう精進したいと思います。
対戦してくださった方々、そして冗長な文章にかかわらずここまで読んでくださったみなさん、ありがとうございました!